筋トレとガジェットとパン屋巡り

ときおり吃音症の子どもの話も投稿します

小学生と『戦う力』の話

我が家の長男は今年、小学校に入学しました。

そして今、吃音症と付き合っていくために、小学校のことばの教室に通っています。

 

この新型コロナウィルスの影響で6月に小学校への通学が始まったのですが、通学して早々に同級生から話し方が変だと指摘をされました。たまたま同学年の先生の中にお子さんが同じ吃音症でその成長を支えていた方がいたので、そういう症状で頑張っている友達がいるから、絶対に揶揄ってはいけないという指導を全体にしたことも聞きました。

 

こればっかりは仕方のないことで、子どもが成長する上で自分との「違い」ということに気づき、それを探求するということは大事なことです。正しく理解を促してくれる学校の先生方には感謝の念があります。

 

しかし、ここで問題になったのが、同じクラスの格闘技を習っている友人です。

 

担任の先生から話を聞いたときにはよくふざけ合っている関係性ということだったのですが、子どもの筆記用具にいたずらをされる、ノートやその他の教材に落書きをされる、よく叩かれる、引っ掻かれて擦り傷を負ってくることもあったのです。子どもには子どもの社会成形があり、いきなり問いただす訳にもいかないと考えているので、それとなく色々聞いていたのですが、終業式前の先生と妻の面談、その聞いた内容を加味した上での子どもとの学校の話で特定の友人がその行為に及んでいると息子が言ったのです。

 

そして、周りに対してもそれなりに叩いたりしている様ですが、席も近いことから長男がよく構われている様子でした。

みんなでやめる様に言わないのかと聞いたところ出てきたのが、

 

「あの子は空手をやってて痛いから、みんな言えないんだよ」という言葉でした。

 

やはりそういう子どもが出てきたかというのが正直な感想でしたが、同時に『これはいじめられる入り口』ではないかとも思いました。

過剰反応かもしれませんが、大人の世界でもいわゆる『いじられる人間』というイメージは職場内で定着するとなかなか拭えず、本人が本当は困っているなんてことは聞く話だと思います。子どもの場合は集団心理が悪く働くと急速にそのイメージが広がりかねないのです。

 

そこで私が考えたのが、武道というもののあり方について教えることでした。

私は経験者ではありませんが、武道というものは自分自身を守るため、大切なものを守るための手段だと考えています。この『守るための力』という考えを息子に伝え、その彼が本当に空手という武道を習っているのであれば、それは同じクラスの友達に使ってはいけないものだから、もしみんなが困っているのなら先生に伝えなさいと説明しました。

 

子どもにとって武道というのは、単純に相手を制する力になりうるものです。親として様々な判断の中、それを習わせようと思うことは悪いことではありません。私も興味をもってくれないかと考えたこともあります。しかしながら、親の目の届かないところで武道の力を行使すれば、簡単に暴力となります。笑顔でみんなが卒業できる様に、『武』を子どもに与えた親は、ぜひ見えない世界の子どもの様子に目を向けてください。

 

そんなきっかけですが、我が子も武道というものに少し興味が湧いた様でした。

仮面ライダーみたいに、友達を守れる様になるかなぁ』

そんな呟きをもらしていて、親として嬉しかったです。